需要予測モデルの定式化

FAQ

 

CPMの需要予測システムは、小売業の需要構造を捉えるために、【多変量系列相関モデル】を用いています。需要を基準レベル、季節変動、トレンド変動、不規則変動に分解することで、頑強で精度の高い需要予測を生成します。

需要=基準レベル+トレンド変動+不規則変動

  1. 箇条書き項目季節プロファイル

私たちは、これから迎える季節の「真の季節変動」を予め知ることはできません。去年のデータを参照することはできますが、今年も同じ季節変動をすることは、ほとんどありません。そうであれば、 一旦、雛形となる季節指数を作成し、季節変動を操れるようにした方が、実用性は高いと言えます。気候変動が予想されるときなどは、季節指数を前後にずらすといった操作を行うことが可能になり、需要予測に積極的に反映させることができるようになります。

  1. 箇条書き項目需要の基準レベル【多変量モデルの定式化】

移動平均法や指数平滑法といったシンプルすぎるモデルでは、複雑な小売業の需要特性を十分に説明することはできません。例えば、商品の需要は、価格の変化に影響されることが多いし、価格以外にも曜日や季節性などの影響を受けることも考えられます。コーザルについて仮説を立てながら、回帰モデルとして定式化することで、実践的な予測ができるようモデルを組み立てます。

CPMは以下のコーザルを標準実装します。

特売(値引き)、販促期間、販売ラグ、販促タイプ(チラシ・インプロ)、曜日、祝祭日、ポイント、店舗イベント、処分数、分類内カニバリ、季節指数、交差弾力性として特売・祝祭日、特売・ポイント。

  1. 箇条書き項目トレンド変動

トレンド変動は、需要から基準レベル(季節変動を含む)を除去した残りの部分です。トレンド変動は、さらに、趨勢と循環変動に分解することができます。趨勢とは比較的長期の趨勢変化であり、循環変動とは短期の変動です。

  1. 箇条書き項目需要予測

このように、需要を要素別に把握することで、様々なコーザルを考慮しつつ、季節性やトレンド変動を考慮した需要予測を行うことができるようになります。

  1. 箇条書き項目不規則変動

最後に、販売実績から需要予測値を差し引き、不規則変動を求めます。不規則変動が、ホワイトノイズになっていれば、精度の高い頑強な予測モデルが構築されていると判断することができます。「未来は確率的にしか予測できない」ということを理解すべきです。あらゆる社会現象は、不確実性を伴います。サイコロの出る目を正確に当てようとすることがナンセンスであるのと同様に、この商品が明日いくつ売れるか正確に当てよと要求することはナンセンスです。需要予測は、予測値と不規則変動(標準偏差)による幅をもった見方をする必要があります。

季節プロファイル

需要の基準レベル

トレンド変動

需要予測

不規則変動

ホーム需要予測型自動発注システム>需要予測モデルの定式化